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四八 イエズスは弟子たちに、祈りを教えられた
あるとき、イエズスさまはお祈りをしておられましたが、それが終わったとき、弟子のひとりが、「主よ、私たちにも祈ることを教えてください」と言いました。そこでイエズスさまは、かれらに言われました。
「祈るときには、こう言いなさい、
『父よ、み名があがめられますように。み国がきますように。私たちの日ごとの食物を、毎日お与えください。私たちを試みに会わせないで悪しき者からお救いください』」。
それからさらに、祈りについていろいろなたとえ話をなさって、「願いなさい、そうすれば与えられる。さがしなさい。そうすれば見いだすことができる。門をたたきなさい、そうすればあけてもらえる」とおっしゃって、神さまに信頼して熱心にお祈りすることをおすすめになりました。
一 私たちはなぜお祈りをしなければなりませんか?
私たちがお祈りをしなければならないのは、まず、神さまがお祈りするように命ぜられたからであり、それに、お祈りをしなければ、天国に入ることができないからです。お祈りをしなければ、神さまのおきてを守るために必要な助けさえ、いただくことができません。
二 毎日、少なくとも、毎朝起きた時と夜ねる前の祈り、それに食前食後の祈りだけはしなければなりません。そのほか、たびたび短い祈り(射祷)をとなえるがよろしい。日曜日と守るべき祝日には、特別な理由がない限り、かならず御ミサにあずからなければなりません。
天にまします
イエズスさまが弟子たちに教えられた祈りを、主の祈り、主祷文といいます。主祷文はイエズスさまが直接に教えてくださった祈りですから、いちばん大切な祈りです。
一 主祷文にはいくつの願いがありますか?
主祷文には七つの願いがあります。
二 主祷文はつぎのようにとなえます。
天にましますわれらの父よ (天にいらっしゃる私たちのお父さまである神さま)
1 願わくはみ名の尊まれんことを (どうぞすべての人が神さまを知って、神さまをおがむようになりますように)
2 み国のきたらんことを (私たちが天国に入れますように。)
3 みむねの天に行わるるごとく、地にも行なわれんことを (天国の天使たちが神さまのみむねに従うように、私たちもみむねに従うことが出来ますように。)
4 われらの日用のかてを、今日われらに与えたまえ (今日私がいりようなすべてのものを、どうぞお与えください。)
5 われらが人に赦すごとく、われらの罪を赦したまえ (私に悪いことをした人もみな赦してあげますから、私が神さまにそむいた罪も、お赦しください。)
6 われらを試みにひきたまわざれ (私に悪い欲が起こらないようにお守りください。)
7 われらを悪より救いたまえ (私たちの力の及ばない不幸や災難からお救いください。)
アーメン (天のお父さまにお願いします。どうぞこのようになさってください。)